ねこのごろごろ

おさかなねこです。

雨と私の左肩

ずどどどど、音を立てて落ちてくる雨。窓の向こうなのによく聞こえる。机に突っ伏してうたた寝していた私の耳にも届いたらしい。雨の日の夢をみた。もういったい何年前になったのか、懐かしい日の夢だった。でも現実の過去とはエンディングが異なっていた。 …

ただそばにいる

何もしない。ただそばにいる。それができるひとは、きっと少ない。健やかなるときを一緒に過ごせるひとは大勢いるだろう。楽しいこと笑いあうこと素敵なきらきらしたこと。たぶんいまこの文章を書いているカフェのなかでもそういう相手は見つけられる。どれ…

つつみ、つむぎ、つづけ、つなげるもの

「繋げていきたい」 ちょうど一年前、突然このことばがぐわっと降ってきて、そしてむねの奥に根を下ろしました。すごい抽象的なのに鮮明な衝動で、母や姉がよく使う表現でなら天啓というものなのかしらん。 私というたったひとりのことだけを考えているとき…

繋げていくこと

「俺のやってることってさ、社会的価値あるの?」 ある人に電話で訊かれました。 「俺さ、よくわかんなくなった。人生一度きりなんだから楽しもうぜ〜色々しようぜ〜みたいな個人の話じゃなくて。いやもうそれなら存分楽しんでるし(そうだね君はいろんな意…

「ひとりの時間」が私にとって大切かつ必要不可欠な話

「ひとりぼっち」の時間を今あえて勧めるワケ | プレタポルテ | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準 「ひとりぼっちの時間は、そうした緊張感から私を解き放ってくれる、貴重な時間だったのです。」ーーー少し前にSNSで頻繁に流れていた内向的人間につ…

あのときのうらない

占いは基本的に信じないタイプなのだけども、「しいたけ占い」だけは毎週楽しみに読んじゃうおさかなねこです。水瓶座です。 ネットサーフィンをしていたら、まだ私がしいたけ占いを知らなかった頃の「週間しいたけ占い〜水瓶座〜」が飛び飛びながらも載って…

あなたの何気ないことばに、ずっと救われてる

顔をけなされて傷ついた時は元彼の「俺はお前のこと美人だと思うよ」を心の支えにしたし、本がうまく書けない時は、塾の先生の「作文だけは上手い」を支えにした。何気ない褒め言葉は自分の知らないところでその人の一生モノになってるから、人の褒めるとこ…

「自分はHIVに感染してない」と、心の底から言える?

「HIV検査?うん、したことあるよ」 私がこんな発言をしたとき、あなたは私にどんなイメージを抱くのか。 (検査行かなきゃいけないほどアブないことしたの?)(へえ、遊んでるんだ?)(そういうこと人に喋って、恥ずかしくないの?) ええわかってる。わ…

路面電車に乗り

春の陽気を感じるとまず長崎が浮かぶのもザボン味のカステラ食べたくなるのも、路面電車に乗りたくなるのも花々で満ちた庭園を歩きたくなるのも、坂道の途中でふと振り返った景色があんまりにも鮮やかで暫く立ち尽くしたことを思い出すのも、はじめて長崎に…

私は私のために

夕方うたた寝をしていたら、遠い昔のことを夢にみた。 目が覚めても布団に潜ったまましばらくぼんやり考え事をしていたらいつの間にやらかなりの時間が経っていて、ベッドから飛び起きパソコンにかじりつきレポートを打ち始め涙目になる私。なんで布団に潜り…

「わたし、殻のそとに、手を伸ばしたの」

「なんかね。殻、なんだ。」 一年前のいつか、友人がふとこぼしたことば。 「その殻は大きすぎて本人は殻とさえ思ってない。本人が空だと思っているものが実は殻の内側であったような感覚。周りの人間も殆どその殻を認識してないだろうね、それくらい大きな…

あそびあい

私のお部屋にある、どうしようもない系マンガのひとつ、 「あそびあい」。 ヒロインを生理的に受け付けないひとも、理解できても共感はできないひとも、うんうん頷きながら読むひともいるはず。 「俺だけとしてよ」っていう気持ちも、「色んなひととしたいよ…

ハンカチ、感情を感じ切ること

私は、わりと泣き虫だ。 複数人いるところでは基本的に泣かないし、どうしようもない感情が襲ってきたときにはひとり部屋に籠るかひたすらお散歩してるか何も言わずにふらっと旅にでちゃうので、「えっそんな泣くの?」と思われるひとのほうが大多数だとも思…

「いつかここからいなくなる」

「いつかここからいなくなる」このことばに、暖かい愛を感じるようになったのはいつからだろう。 大好きな菜の花が揺れていた小学校の花壇。「あいつがすき!」と叫んだ男子の目線のさき。ああだこうだ言いながら靴をいれた中学校の下駄箱。緑色の瞳をしたネ…

表現するちからが欲しくて

「言葉にしなくたって想いは伝わる」というけども。 「言葉なんてちっぽけで無力だ」ともきくけども。 それでも言葉にしたい。 だって、肌と肌を触れあわせて伝えることだけに重きをおくには、わたしたちにはあまりにも時間がたりない世界にいるから。伝える…